イギリスの暗い海やのどかな田園風景が思い起こされます。
ブリテン 「4つの海の間奏曲」(『ピーター・グライムズ』より)ジュリーニ&フィルハーモニアO.
イギリス人作曲家である
ブリテンが作曲したオペラ「
ピーター・グライムズ」の間奏曲から4曲を抜粋したのが「4つの海の間奏曲」。今回聴いたのは今は亡き名指揮者である
ジュリーニがフィルハーモニアO.を振った演奏。
自分にとっては苦い思い出の曲、なぜならバーンスタイン最後の来日公演の予定曲目だったのですが、自分が行く予定であった京都公演の前にバーンスタインが体調不良で緊急帰国

(その後バーンスタインは亡くなってしまい)まさに悲しき幻の曲となってしまった次第であります。(その後ボストンで振った同じ曲目のコンサートCDも発売されています)
さてこの「ピーター・グライムズ」は(自分は未聴なのですが)イギリスの猟師町が舞台で主人公も猟師。そういう事もあって間奏曲にも海の雰囲気を醸し出しており「海」が好きな自分としては気になる曲でありました。
さて聴いてみた感想は「
素晴らしいの一言
」。当時まだ若かったジュリーニの引き出す音にはツヤや潤いがあり、それでいてエレガント。さらにイギリス特有のもやもや感や暗くて渋さもよく出ており曲がもっているドラマ性などにも充分配慮がいきとどいており聴いていて非常に満足しました

。録音も1960年代のEMIらしくブレンド感のある仕上がりとなっており上出来。
1曲目「
夜明け」の描写からして巧く、2曲目「
日曜日の朝」で極上な朝の風景、3曲目「
月の光」では月明かりに照らされた夜の静かな海の景色が味わえます。特に印象的なのは4曲目「
嵐」、暗く荒れ狂う海のありさまを巧みに描写しながら決して耳障りではないジュリーニ特有の美徳がいかんなく発揮されております。ジュリーニの
ジェントルマンっぽい品のよさがイギリスという国に非常にマッチしており、ある種の暗さを和らげており温かみがありますね。
当時ジュリーニとブリテンは親交があったらしく、ジュリーニも非常に親密な共感をもって演奏していたようでその事が非常に説得力のある名演を生んだのでしょう。数多いジュリーニの演奏でも
屈指の素晴しい演奏だと思います。
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posted by やったくん at 22:05|
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