2008年06月30日

メトネル ヴァイオリンとピアノ作品全集 第1集

しかし何とも長いヴァイオリン・ソナタです


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メトネル ヴァイオリンとピアノ作品全集 第1集 カヤレイ(Vn)&スチュアート(p)

ロシア人作曲家メトネルが作曲した「ヴァイオリンとピアノによる作品全集」の第一弾が今回聴いた演奏。

<収録曲>

・ヴァイオリン・ソナタ第3番 Op.57『エピカ』
・3つの夜想曲 Op.16
・おとぎ話 Op.20 No.1(ハイフェッツ編)


演奏を聴いた感じとしては「つかみどころがない不思議な演奏」。

この中でメトネルのメトネルらしい曲といえば「ヴァイオリン・ソナタ第3番」。この4楽章形式で全部で45分exclamationをようする長大なソナタは個性的。個人的にあまりにも長すぎて最初に出てきた主題を忘れかねない感じ。技巧的にかなり難しい部分もあると思いますがカヤレイのヴァイオリンはテクニックを前面に出すのではなく、ちょっとぼやけた感じの音造りをしておりなんともいえない味わいがあります。メトネル的な叙情的でもなく堅牢というほどの厳格な構造があるわけでもなくなんとも不思議な曲です。

3つの夜想曲」は叙情的な面が出た暗めの夜想曲。2曲目、3曲目のなんともはかなしげな旋律が印象的、でも単純に感傷的な曲ではないところなどなかなか。ピアノ曲でもある「おとぎ話」が直感的に訴えかける旋律ですので一番分かりやすい感じ。

カヤレイとスチュアートのデュオはお互いメトネルに親近感を持っていると思われ相性がよいと感じました。録音は普通。

メトネルの音楽は独特の世界観をもっていて個性的。あきらかに誰でも好むような大衆的な作曲家ではないですが、ツボに入るとなぜか気になる不思議な作曲家であります。自分などは今でも霧にかかった印象から抜け出せないのですが。

また室内楽やピアノ曲などを聴いていきたいと思います。



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ラベル:メトネル
posted by やったくん at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 室内楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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