2008年09月19日

OEK第247回定期公演(With クレメラータ・バルディカ)

久々のコンサートレビューです。

oek001.jpg


わが地元で頑張っている「オーケストラアンサンブル金沢」(略してOEK)が本年度で20年を迎えます。その記念イヤーは先日第9公演で幕開けとなりました。そのOEKの定期シリーズであるフィルハーモニーの本年度最初のコンサートが昨日聴いた演奏であります。

今回の演奏目玉はクレーメルとの競演、そしてクレメラータ・バルディカ(KB)との合同演奏の2点であります。なんといっても自分が大好きな北欧物とくれば当然行って来ました。(嫁と娘も一緒に聴きました。)


<公演曲目>

2008年9月18日(木)
石川県立音楽堂

シベリウス カレリア組曲(OEK)

シベリウス ヴァイオリン協奏曲(OEK+KB)クレーメル(Vn)

グリーグ ホルベルク組曲(KB)

グリーグ 劇音楽 ペールギュント組曲から(OEK+KB)

指揮 井上道義




シベリウス カレリア組曲

この曲先日も記事で紹介しました通り非常に好みの曲。で演奏はというと...。正直ちょっと期待はずれバッド(下向き矢印)。穏便に演奏して妥当に鳴らしてパッと終わったといった感じ。こじんまりとした編成のわりには音が濁っているのが一番大きな問題(特に金管)。これではシベリウスの繊細な透明感は出てこないです。もし自分がこの曲をこの演奏で最初聴いたとしたら好みの曲にはなっていなかった気がします。でも「カレリア組曲」をナマで聴けたのでよしとしましょう。


シベリウス ヴァイオリン協奏曲

独奏クレーメル、弦楽セクションにクレメラータ・バルディカのメンバーを増強。管楽器のメンバーも増強して通常のOEKよりかなりの大編成による演奏。

出だしの弦の刻みを聴いてKBのメンバーが入った事により音に艶が出ておりよい感じ。テンポが非常に遅く重い(井上さんも緊張していたのでしょうか)。そしてクレーメルのソロが入ってきます。相変わらず巧いのですが昔の鋭さではなく丸みや暖かみをもった音色になっており「北欧の温もり」が感じられます。(昔クレーメルを聴いたときは「北欧の厳しい冬」を感じる音色だったのですが年齢と共に変化していくのですね)

オケとソロの掛け合いも無難に処理されており結構よかったです。OEKもあまり演奏した事がない曲のようで緊張からかちょっと硬い部分もありましたが、最終楽章の盛り上がりもよくすっきりと終わりました。やっぱクレーメルのヴァイオリンいいですね。この曲の演奏公演を重ねるとこなれてぐっとよくなるような予感がしました。



グリーグ ホルベルク組曲


後半はクレメラータ・バルディカによる「ホルベルク組曲」から。この演奏は掛け値なしに素晴らしかったるんるん。各弦楽パートの音からして全然違います。そしてアンサンブルのコンビネーションも絶妙。グリーグの歌う旋律も味わえ非常に満足しました。



グリーグ 劇音楽 ペールギュント組曲から

「ペールギュント」組曲は通常の形式ではなく物語のストーリー順という珍しいスタイルで演奏されました。

「花嫁の略奪と嘆き」<第二幕>(第2組曲−1)
「山の魔王の宮殿にて」<第二幕>(第1組曲−4)
「オーゼの死」<第三幕>(第1組曲−2)
「朝の気分」<第四幕>(第1組曲−1)
「アラビアの踊り」<第四幕>(第2組曲−2)
「アニトラの踊り」<第四幕>(第1組曲−3)
「ソルヴェイグの歌」<第四幕>(第2組曲−4)


(第2組曲−3)「ペールギュントの帰郷」<第五幕>
は今回省略

まあ「ソルヴェイグの歌」がエンディングにふさわしいのでこの省略はありでしょうか。

さて演奏ですが、前半のシベリウスのプレッシャーから開放されたのか井上節が全開。グリーグの温かい民族的な演奏ではなかったですが、快適に明快な演奏で聴き栄えのする演奏。OEKのメンバーも最初の曲とは同じメンバーが演奏しているとは思えないほどしっかりと演奏しており楽しかったですね。有名な「朝の気分」は特に巧かったような気がしました。この曲最後にはソプラノの歌唱が入っている方が好みなので今度演奏する際はお願いいたします。


OEKの演奏は曲に対する慣れや共感の具合が直接出来のよしあしにつながっているような気がしました。「ペールギュント」と「カレリア」の出来の差はそのあたりも関係しているのかもしれません。

今回全体的に満足のいくコンサートでした(金沢で北欧プログラムが聴けるとはうれしい限り)。家族も井上道義のパフォーマンスとクレーメルの音色、クレメラータ・バルディカのアンサンブルに圧倒されておりました。また家族で聴きに行こうと思っております。


今回の演奏会収録もしていたのでCDになるのかもしれません。発売になったあかつきには(席が安い席だったので)クレーメルの微妙な音色が聴き取れなかったので購入しましょうかね。



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posted by やったくん at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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