
リスト 超絶技巧練習曲集 小菅優
リストは偉大なピアニストであり作曲家でありましたが、彼の作曲するピアノ曲はどれも難易度が高い曲が多い印象があります。そんなリストが作曲した練習曲である「リスト 超絶技巧練習曲集」が今回聴く演奏。本日の演奏は女流ピアニストの小菅優(2002年録音)
この「超絶技巧」と訳される練習曲ですので技巧的に異常に難しい事に重きを置いて作曲されたように捉えられがちですが、宗教的、精神的などにおいて超越したという意味が込められていると思われます。実際通常演奏されるのは難易度が尋常じゃないぐらい難しい「第2稿」の後に発表された最終稿である「第3稿」であります。ちなみに有名な第4曲「マゼッパ」は難易度が高い事で有名。まあ自分のようなへっぽこピアニストでは手も足も出ない難しい曲集であり「弾く曲」ではなく完全に「聴く曲」であります。
リスト:超絶技巧練習曲集
@第1番ハ長調『前奏曲』 プレスト
A第2番イ短調 モルト・ヴィヴァーチェ
B第3番ヘ長調『風景』 ポコ・アダージョ
C第4番ニ短調『マゼッパ』 アレグロ
D第5番変ロ長調『鬼火』 アレグレット
E第6番ト短調『幻影』 レント
F第7番変ホ長調『英雄』 アレグロ
G第8番ハ短調『狩り』 プレスト・フリオーソ
H第9番変イ長調『回想』 アンダンティーノ
I第10番ヘ短調 アレグロ・アジタート・モルト
J第11番変ニ長調『夕べの調べ』 アンダンティーノ
K第12番変ロ短調『雪あらし』 アンダンテ・コン・モート
聴いてみた感じとしては「まっすぐ流れるようなリスト」といった印象。小品を一曲づつ丁寧ときほぐすのではなく曲集で一つの流れで弾くというスタイルは以前紹介したショパン 24の前奏曲と共通するものです。
小菅優のタッチは太く優等生的な丸さがなくこじんまりとしていないので聴いていると小菅優の感性や即興性がまっすぐと伝わってきてありのままの音楽であるよう。特に当時19歳であった若々しさが勢いのつながっておりまさに一筆書きの書を見ているようなまっすぐさがあります。
難曲「マゼッパ」なども破綻なく弾きこなしており技巧的にも問題なく、ヨーロッパ仕込みのこなれた弾き方もツボに入っており聴き応え充分です。「マゼッパ」、第7・8・10番などのガンガン弾ける曲の方がより活き活きと聴こえるのは小菅優の気持ちがストレートに反映されているためかもしれません。それでも全体のバランスにも配慮しており心憎いですね。
テクニックの冴えを見せる博覧会的な演奏になりがちなこの曲集を聴かせる演奏にしている小菅優の感性やはり素晴しいと思いました。(特に第11番がかっこよくいいですね。)


連続コメントありがとうざいます。
おっしゃるとおり小菅優のピアノ堂々としていますね。このリスト書道家の豪快な一筆書きを連想する仕上がりであります。
リンクありがとうございます。
また音響の事を勉強させていただきます。