2010年02月20日

ショパン マズルカ全集 江崎昌子

マズルカの意味を教えてくれた演奏

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ショパン マズルカ全集 江崎昌子(2SACD)


ショパンの中でもマズルカは、独り言のような語り口の曲調もあってか個人的に嫌いではないが非常につかみづらい曲。そんなマズルカの演奏で江崎昌子の手による演奏があると知り今回聴いてみる事としました。江崎昌子のショパン演奏は、以前エチュード集を聴いてなかなか素晴らしく印象的な仕上がりであった事が聴こうというきっかけに繋がった次第であります。

<収録曲>

ショパン マズルカ全集(第1番〜第58番)

演奏 江崎昌子(ピアノ)

2006年録音



さて聴いてみると見通しがよく、非常にクリアな仕上がり。それはポーランドの香りがする民族的な演奏ではなく、曲を分かりやすく聞かせてくれる類のものであります。

では「この分かりやすさがどこからくるのか」と考えてみると、その答えは江崎昌子自身によるライナーノーツにありました。

それにはマズルカはポーランドの踊りがベースとなっており、マズルクヤヴィアクオベレクという3つの踊りをうまく融合しエッセンスを引き出して作曲されているという事が記されています。

ワルツのように3拍子ではなく、複合型の融合によって生まれたのがマズルカ。当然単純ではない訳で「非常につかみづらい曲」と感じていたのはこのあたりに理由がありそう。

ライナーノーツにある各曲の解説を読みながら演奏を聴いていると、江崎昌子自身がどうとらえて演奏しているかがよく分り、結果的に分かりやすさに繋がっています。一回きっかけを得て他の演奏を聴くとこれまたよく分かりますね(非常に楽しい)。

録音もよいですし、ショパンは好きだけど、マズルカはちょっと苦手なんていう人にはおすすめの演奏。個人的に作品番号(Op)単位でゆっくり味わいながら聴いてゆくぐらいのペースがマズルカにはふさわしいように感じられます。

「民族的な演奏ではない」なんて最初に書いてしまいましたが、江崎昌子の演奏を聴いていると、何気に爽やかにほのかなポーランドの香りがしているような気分にもなります。これはポーランドへの留学経験が生きているのかもしれません。個人的にマズルカへの風通しをよくしてくれた演奏として折を見て手にする事になりそうです。


ちなみに今月の「音楽の友」に仲道郁代と河合優子によるショパンに関する対談がのっておりますが、その中でマズルカの踊りについて触れられており、興味のある方はこちらも読んでみるのもよいのではないでしょうか。




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posted by やったくん at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ショパン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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