2009年12月14日

OEK第272回定期公演(金聖響)

金聖響&OEKのベートーヴェンチクルスの最後を飾る第9を聴いてきました。

oek_091212001.jpg

年末の風物詩となっている「第9」。個人的にあまり好んで聴く曲ではないのですが、家族が金聖響を聞きたいと申すので初の生第9参加であります。

今回の演奏、金聖響&OEKのコンビで継続中のベートーヴェン・チクルスの完結となる演奏で公開録音されておりました。

<公演曲目>

2009年12月12日(土)
石川県立音楽堂


ベートーヴェン 序曲「レオノーレ」第3番

ベートーヴェン 交響曲第9番<合唱つき>

独唱 森麻季(ソプラノ)
   押見朋子(アルト)
   吉田浩之(テノール)
   黒田博(バス)

合唱 大阪フィルハーモニー合唱団

指揮 金聖響

演奏 オーケストラアンサンブル金沢



指揮は金聖響。以前ベートーヴェンを聴いたときに「直線的な演奏」で現代的な演奏という印象でしたがさて今回はどうでしょう。

まずオケはこじんまりとした感じの編成(左手にコントラバスという配置は珍しい)。弦楽器がノンヴィブラートで古楽器を意識した響きで、ロマンティックというよりは室内楽的な透ける感じの響きとなっているのが特長といえましょうか。

演奏はスピード感があり流れがよく、全体がコンパクトにまとまっている感じで、とかく肥大化しがちな曲を大騒ぎではなくしっかりと聴かせるものでありました。

特に印象的だったのは、先の奏法から重量感あふれる弦楽セクションがない事もあって、各楽章で浮かび上がる木管・金管などの日頃聴かれないような音色がかなり聴こえてきた事。このあたり金聖響の思いが強く反映されております。

そういう意味では音の旋律対比が疾走する第2楽章が一番の出来か。スピーディーな第1楽章は現代的。ただ第9で一番好きな第3楽章は崇高な音楽ではなく、ちょっとすっきりしすぎている感じでもう一歩という印象でした(ポイントとなる部分のホルンがミスしたのもあったのですが)。

最終楽章はボルテージ型熱演系という類の演奏ではなく、バランスよく鳴らしている印象。当然有名な某バイロイト盤のように途中で間がとられることなく、フィナーレへのアッチェレランドもなく淀みなく流れていくスタイルで、この辺り違和感や物足りなさを覚えた人もいるかもしれません。

大阪フィルハーモニー合唱団による合唱も金聖響の意図を理解したバランスのよいものでなかなか。独唱陣では(一人だけ赤いドレスで衣装的にも目立っていた)森麻季はやはり上手かった。ただ4重唱のバランスはオケの響きを配慮してもう少しなめらかだとよりよかったと思いました。

今回の演奏、(確かに巨匠風のどっしりとした第9も聞きたいという思いもあったのは事実ですが)金聖響の解釈が前面に出た個性的な演奏で、個人的に結構楽しめた演奏でありました。

そういえば公開録音している演奏なのに「フライング・ブラヴォー」には興ざめ。もう少し音楽鑑賞マナーは守ってほしいと愚痴をこぼしたくなる出来事があったのは残念でした。

さて「第9」やはり素晴らしい曲でありますね。ノンヴィブラートで演奏している他の演奏も聴きたくなり、話題のパーヴォ・ヤルヴィによる演奏を購入した次第でありました。



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posted by やったくん at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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