2009年12月31日

2009年度印象に残った演奏

大晦日恒例の記事であります。


本年度聴いた各ジャンルから印象に残った演奏をご紹介。あくまで自分が本年度に初めて聴いた演奏であります。


<交響曲>

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マーラー 交響曲第1番『巨人』 ホーネック&ピッツバーグ交響楽団

バーンスタインの独断場だったマーラー演奏、21世紀に入ってから続々新しい魅力を備えた演奏が登場してきております。そんな中ホーネック盤は録音した演奏をプレイヤーで再生するという形式を意識した画期的な演奏。自分が会場に足を運んで聴くなら本年度に発売された同曲の小澤征爾&SKOの演奏をライブで聞きたいと思うでしょう。確かに聴いていると音もバランスがよく満足、感動的。そこまででいいというならならホーネック盤は不必要。でもその先に少し違った世界があるかもしれないと思うなら録音チームと一体となったホーネック盤はその一つの指標になるかも...。

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<管弦楽曲>

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ワーグナー・アーベント1988 スヴェトラーノフ&ミュンヘン・フィル(2CD)

記事には書いていないのですが、スヴェトラーノフ&ミュンヘン・フィルのワーグナー予想外にツボに入った演奏。聴く前はミュンヘン・フィルの精巧なアンサンブルと豪快なロシア系指揮者スヴェトラーノフという一見ミスマッチなコンビと思っていたのですが、これがどうしてどうしてなかなか。特に「ジークフリート牧歌」に聞かれる寂寥感は独特。スヴェトラーノフの繊細な一面を知ることができる貴重なライブであります。


<協奏曲>

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シマノフスキ ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番、ブリテン ヴァイオリン協奏曲 ツィンマーマン&ヴィト、ホーネック

これも記事にしていないのですが、シマノフスキ&ブリテン ヴァイオリン協奏曲という地味で複雑な曲を、知的で優美にツィンマーマンが弾いており、結果として聴きやすい演奏となっているのが印象的。バックのオケの響きが全体的に緩い感じで鋭さが少ないのも聴きやすい原因となっております。なによりシマノフスキを聴くきっかけとなった演奏でもあり、個人的な思い入れを含めて選択しました。

このジャンルコパチンスカヤのベートーヴェンもぶっとびの快演。クレーメルのモーツァルトの再録音もこの人ならではの即興性に満ちた演奏で印象に残っております。







<室内楽曲>

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ドビュッシー チェロ・ソナタ、プーランク チェロ・ソナタ、他 ケラス&タロー

ケラス&タローというクールなコンビの感性とドビュッシー&プーランクという作曲家の特長が巧く合致した現代的な名演。といって機械的な冷たさがない点も評価したい演奏。


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<器楽曲>


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アンデルジェフスキ/ライヴ・アット・カーネギー・ホール2008(2CD)

本年度聴いたピアニストで一番印象的だったのがアンデルジェフスキ。この叩いたら壊れそうな繊細なピアニズムは貴重。特にカーネギー・ホールのライブは集中力も抜群の演奏。来年ショパンを弾いてくれる事を祈っております。

ちなみにこのジャンルでのシフも素晴らしかった。円熟のバッハ、新しい地平線を見ているベートーヴェン(まだ聴き終えたのは全集半ばですが)聴いていて幸せなひと時を過ごせました。特にバッハは同時期に発売された(聴いていてひたすら寒かった)ポリーニの平均律とは住んでいる世界の階層が全然違うような気がしました。


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<オペラ・声楽曲>

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ヘンデル ジョージ2世の戴冠式アンセム第1〜4番、他 クリストファーズ&ザ・シックスティーン

オペラは映像で観るのが中心なので声楽曲から、パッパーノのヴェルディ・レクイエムアバドのペルゴレージなど印象的な演奏が多かったジャンル。そんな中から劇場型作曲家ヘンデルの真価を知らしめてくれた思い出の一枚を選択。聴いていて明るい気分になるのもよいです。

CLのテーマの原曲も含まれているのでサッカーファンにもおススメ。



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<音楽史>

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オトテール フルートと通奏低音のための組曲集 前田りり子、市瀬礼子、コーネン

過去の音楽を再現するという行為は、とかく学究的に陥ってしまい聴き手を置き去りにする傾向があります。しかし前田りり子の奏でるバロック時代を意識した音楽は、演奏者の喜びが聴き手に伝わってきてなんとも人肌に触れたようなぬくもりが感じられる秀演。



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<ヒストカル>

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マーラー 交響曲第7番『夜の歌』 クレンペラー&ニュー・フィルハーモニア管(2HQCD限定盤)

聴いた人は分かる、ひねくれ者クレンペラーの代表盤。オケが酸欠になりそうなひたすら遅いテンポで最後まで押し通す意固地な態度がたまらない演奏。結果的に今までわからなかったマーラーの作曲意図が垣間見えるのもよいですな。今回は来年発売されるHQCD盤を紹介。

基本的にヒストカル系は記事にはしていないのですが、もちろん聴いてます。本年度印象的だったのはフルトヴェングラーのRAIのセット、シューリヒトのシリーズ、パレーのシューマンなどなど。まさに黄金の50・60年代。



<ビデオ>

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ヴェルビエ音楽祭ライヴ2007−2008 アルゲリッチ、マイスキー、コヴァセヴィチ、R.カプソン、J.ベル、バシュメット、他

ほとんどソロでピアノを弾かないアルゲリッチ。そんなアルゲリッチがバッハのパルティータを弾いている映像が入っているDVD。数々の室内楽曲の素晴らしいのですが、真っ白な髪をなびかせて弾くバッハのゾクゾク感は何物にも代え難い。もう一度アルゲリッチの実演を聴きたいという思いがさらにつのった映像でありました。




個人的に今年の一番星は「ドビュッシー チェロ・ソナタ、プーランク チェロ・ソナタ、他 ケラス&タロー」であります。





本年度も稚拙な記事の数々にお付き合いいただきましてありがとうございました。結構更新をさぼってしまいまして反省しております。また来年も精進を重ね注目の演奏をご紹介したいと思っております。

それでは皆様よいお年を




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posted by やったくん at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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