ホロヴィッツ未発表カーネギー・ホール・ライヴ1
先日ホロヴィッツの未発表演奏CDを見かけて、選曲と録音時期を見て興味をもって購入。早速聴いてみました。
<収録曲>
ムソルグスキー 『展覧会の絵』(ホロヴィッツ編)1948年
リスト ピアノ・ソナタ ロ短調 1949年
ウラディミール・ホロヴィッツ(ピアノ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール
1940年代・1950年代といえばホロヴィッツの全盛期でありましょう。超人的な技巧に裏打ちされたタッチの切れ味が鋭さは言わずもがなであります。
そして「展覧会の絵」、リストのピアノ・ソナタはホロヴィッツの十八番。
聴いてみると(予想通り)凄い演奏。
「展覧会の絵」の豪快さ、リストの演出効果満点のパワフルさといい、そのパワーに圧倒されます。ただ以前定評のある同曲演奏を聴いたときほどの衝撃的な印象があまりありません。
これはアメリカでのライブという事で演出効果や外面演奏効果に比重を置いた演奏であるため、やや雑な仕上がりになっている事が関係しているかもしれません。現に勢いあまってミスタッチがかなり多い点も目指している演奏も方向性を示しているような気がします。
それになにより聴き手である自分が、ホロヴィッツの演奏が凄い事を前提に聴いているために印象が薄くなっている点もあるでしょう。(リストの途中に欠落部分があるのも個人的には大きなマイナス要因ではあったのですが。)
「凄い」という刺激は、次に同様の刺激を求めるときにより大きいものでないと刺激的と感じないというやっかいなものでありますから。(映画でシリーズ2作目、3作目などが1作目と比べると総じてインパクトが落ちるも同様)
両曲のホロヴィッツ盤を聴いた事がない人にはおススメでありますが、聴いた事がある人には絶対おススメとは言いにくい演奏であります。
ホロヴィッツ全盛期の一コマを見ることが出来る点で、ヒストカル的な価値がある演奏といえましょうか。
ラベル:ホロヴィッツ

